日本伝統の「ふんどし」が新型コロナの影響で静かなブーム
「私はもともとサラリーマンで、重いうつ病も経験しましたが、とにかく、ふんどしは健康にいいのです。とくに、寝ているときでも、ゴムパンツではないので体への締め付けがありません。開放的で睡眠の質が確実に上がります」(中川会長)
睡眠中は温熱性発汗があり、その汗は下着に吸収される。皮膚にぴったり付いた下着は、酸素や通気性を失い、さらに多湿になるために、細菌の繁殖場所にもなりかねない。
健康的な観点から、ふんどしの利用を勧めている医師は、「アイビー大腸肛門クリニック」(東京・巣鴨)の山田麻子院長だ。
下半身を締め付けない開放的なふんどしは、熟睡を誘い、血液やリンパの流れも妨げないからだという。
静岡県内に住む団体職員のMさん(71)も10年来のふんどし愛用者である。
「きっかけは肝臓がんの手術でした。手術痕に触れるパンツのゴムが痛く、ふんどしに切り替えたのです。トイレもスムーズで快適です。妻が布地を購入して、1枚10分ほどで作っていますよ」
中川会長が10年前、ふんどし協会を起こしたとき、法人事務所への問い合わせが月にわずか5件程度。現在は200倍の1000件を超えた。中川会長は「早くコロナを終わらせ、ふんどしを締め直して、国も元気になりたいですね」と話している。