日本独自データから見る新型コロナ「第1波」「第2波」の実像
第1波の中等症以下の49歳以下の死亡率は0・2%以下、重症では5・6%に上がったが、第2波では重症例を含んでも皆無だった。50~69歳では中等症での1・1%に対して、ゼロ。重症では10・9%対1・4%である。ただ第2波でも、70歳以上の重症では、死亡率は20・8%だった。
研究グループは、2020年5月31日までに登録された2638例を対象に死亡に関わる要因を分析していたが、高齢、男性、喫煙歴があると重症化しやすく、心不全、心臓血管病、呼吸器疾患などの持病も重症化につながる傾向があった。
今回のより多くの症例を集めた研究では、入院時に重症で死亡したのは以下の持病の人だった。
▽腎機能障害がある人では44%
▽心臓の持病がある人では40・5%
▽脳血管障害がある人では39・5%
一方、肥満の人は、入院時に症状が重いと34・9%の人がさらに重症化していたが、死亡したのは9・6%、高脂血症の人では、さらに重症化したのは34・4%だったのに対し、死亡は16・1%と、重症化しても、持病のある人に比べて死に至る割合が低くなっていた。