死ぬときはがんが最適…医師の石蔵文信さん全身がんを語る
そうしたら、やり過ぎて右腕がテニスエルボー(肘炎症)になったので、昔少しやったゴルフを始めました。ゴルフは右手をそんなに使わないんでね。父親ががんだと娘や婿も一緒に回ってくれますし、歩きながらいろんな話もできる(笑い)。すると今度は左手がゴルフエルボーになりました(笑い)。やっと解禁になりましたけどね。
あと、がんになってよかったことは、お金遣いが少し大胆になること。80、90歳まで生きるかもしれないと思ったら、どうしてもチマチマするでしょう? 僕は今、寿司屋で一番いいやつが頼める(笑い)。がんになったら好きなことをすればいいんです。
(聞き手=松永詠美子)
▽石蔵文信(いしくら・ふみのぶ)1955年、京都府生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪警察病院循環器科医長などを経て、大阪樟蔭女子大学教授などを務めた。現在は眼科イシクラクリニック内で男性更年期外来を開設。著書に「妻の病気の9割は夫がつくる」などがあり、「夫源病」の命名者。「男のええ加減料理」の提唱や自転車で発電する「日本原始力発電所協会」の設立など、ユニークな活動でも知られる。