血圧は低いほうが脳卒中・心筋梗塞のリスクを抑えられる アジア人対象の大規模比較試験で報告

公開日: 更新日:

■アジア人対象の大規模ランダム化比較試験でも報告

 15年、世界の高血圧治療を一変させる試験結果が発表された。米国が行ったSPRINT試験で、年齢を問わず積極的に血圧を下げることが心血管病を抑制するという内容だった。ただし、これは米国の人が対象。アジア人において積極的な血圧低下はどうかという課題があったが、今年、世界的な医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに、中国のSTEP試験の結果が報告された。米国と同規模の大規模ランダム化比較試験で、アジア人が対象。その内容は、SPRINT試験と同様、積極的な降圧治療が心血管病を抑制するというものだった。

「アジア人においても、降圧目標値130~150㎜Hgの『標準治療群』と、より厳格な降圧目標値110~130㎜Hgの『強化治療群』では、後者の強化治療群の方が血圧がより低下。脳卒中心筋梗塞、心不全、心房細動、心血管死などの発生率も低いとの結果が出ました」

 強化治療群では、心不全が73%、脳卒中、心筋梗塞などの急性の冠動脈疾患が33%抑制されていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」