解熱鎮痛剤は正しく使わないと深刻な副作用が出るケースあり
「こちらも、発熱時のほか、頭痛、歯痛、腰痛、生理痛、変形性関節症などに広く使われています。乳幼児の解熱に使われる座薬もこちらのタイプです。ただ、抗炎症作用がない分、炎症を伴う激しい痛みには不向きです。また、効き目が穏やかとはいえ、肝障害の副作用が報告されています。1日の総量が1500ミリグラムを超えるような高用量を長期使用する場合は、定期的な肝機能検査を行うなど注意が必要です」
38度5分を超えるような高熱が出た場合、熱性けいれんを起こしたり、臓器がダメージを受ける危険もある。また、痛みを長くガマンし続けていると、痛みに対して敏感になり軽い刺激でも痛みを感じやすくなったり、ストレスや不安といった心理的要因が加わって慢性化し、治りづらくなる可能性がある。解熱鎮痛薬を服用して熱を下げたり痛みを和らげるのは悪いことではない。
「ただ、解熱鎮痛薬は一般的に急性病態に対して使うもので、慢性期には使いません。長期に使用するとさまざまな副作用のリスクが高くなるためです。頻繁に使用したり、服用量を増やしたりすることは避け、適切な用量と用法を守ることが重要です」