2歳児にもマスク推奨…考えない「コロナ対策」は感染者を増やす
「2歳児にマスク着用」の発想が出てくる背景には、感染予防のアイテムであるマスクを何のために着用しているのか? を考えられない風土が定着したからだ。
「マスク着用の本来の目的は自分の飛沫を相手の顔にかけないため。誰かの飛沫を自分の口に入れないためと思っている人がいますが、そのような場面はほぼありません。極論をすれば背が高くて肺活量が多く飛沫が遠くまで届く大人はマスクをする意味がありますが、背が低い上に肺活量が少なく飛沫を出しても届く範囲が限られる子どものマスクが必要とは思えません。子どもといえども大人の顔に飛沫を浴びせれば危険かもしれません。しかし、そのとき大人が息を止め顔を洗えれば、感染リスクはある程度防げるはずです」
なかには空気中を遠くまで漂うエアロゾルを心配する人もいるかもしれない。エアロゾルはマスクをしていても排出されるだけではなく、成人が正しくマスクを着用したとしてもマスクの隙間から吸入され防げない。
では子ども同士の感染防止にマスクは必要か。
「子どもはあらゆるものに触る、口にする。友達同士でくっつくが当たり前。そうして成長していく。そんな子どもに感染対策で飛沫を共有しないためにマスクをしろ、と言っても聞くわけがありません。むしろ、飛沫が落下したところに付着しているウイルスに触れた手でマスクの表面をべたべた触ったり、触ったその指を口や鼻の中にいれたりする。子どものマスクは感染予防どころか、感染源になりかねません」