森維久郎
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森維久郎赤羽もり内科・腎臓内科院長

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

「腹膜透析」は血液透析より自分で尿を作る力を温存できる

公開日: 更新日:

 医療機関では略して「PD(Peritoneal Dialysis)」と呼ばれる腹膜透析。

 腹膜は、胃や腸などの臓器を覆っている薄い膜で、これを透析膜とし、カテーテル(細い管)を通してお腹の中に透析液を一定時間入れておく。そうすると、血液中の老廃物や塩分などの余分なものが腹膜を介して、お腹の中の透析液側に移動するという仕組みです。腹膜透析は、カテーテルをお腹に挿入する手術が必要となります。

 腹膜透析には2種類あります。

 ひとつは、CAPD(連続携行式腹膜透析)。簡単にいうと、老廃物がお腹の透析液に移動したら、そのバッグを捨て、新しい透析液バッグを注入する方法です。およそ4~8時間ごとに1日数回(自分、もしくはご家族の手で)繰り返します。大きな装置は使用しないので、ご家庭や職場でも行えます。

 もうひとつはAPD(自動腹膜透析)で、サイクラーと呼ばれる自動腹膜灌流装置を使います。この装置が、夜寝ている間に透析液を自動的に交換します。夜間透析となるため、日中の時間が有効に使えます。

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