池田陽子
著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【グリーンピース】「気」を補って滋養強壮に優れ風邪の回復に役立つ

公開日: 更新日:

 風邪がなかなか治らない。熱は下がったけれど身体がいつまでもだるく、咳が残る……。体調不良を長引かせずに、1日も早くすっきり治したいものです。

 風邪は原因となるウイルスの種類によって、症状や回復までの期間は異なります。発熱や喉の痛みといった症状は、2~3日目をピークに改善していく場合が多いものの、シニアの場合はとくに長引きがちです。

 年を重ねるごとに免疫力は低下し、抵抗力が弱まっているために風邪をひきやすく、治りにくくなります。また、シニアは体温調節機能も衰えているため、風邪をひいても高熱が出ないことが多く、自覚がないまま重症化してしまうケースもあります。さらに、呼吸器機能も低下していることから、咳や痰が出るといった症状も悪化しやすく、気管支炎や肺炎などの合併症を引き起こすリスクも高いのです。

 長期にわたっての風邪薬の服用は、胃腸の働きの低下にもつながり、胃痛や腹痛、食欲低下といった不調にもつながります。食養生で、回復力を高めましょう。

 中医学において風邪をひいたあとは、病気と闘ったことで「気」が失われた状態と考えます。気とは全身の至るところを流れている目には見えないエネルギー。生命活動を維持する働きを持ち、不足すると常に倦怠感や疲労感があるといった状態に陥ってしまうのです。気が目減りしたままでは回復が遅れるばかりか、ほかの病気を引き起こすことにもなりかねません。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し