水分補給はしっかりしていているのに熱中症に…正しい対策は?
朝食抜きの人も多いだろう。しかし朝食を抜くだけで、1日に必要な水分摂取量の約3分の1が不足する。食欲がなくどうしても食べられなければ、水分を多く含む、夏が旬の野菜や果物を。
熱中症にかかるリスクが高い人がいる。子供や高齢者、そして肥満や運動習慣がない人。
「筋肉量が少ないと体液量(水分量)の割合が減少し、熱中症になりやすい。健常者より多めに水分補給をしてください」
とはいえ、熱中症で救急搬送される人には、健康な若者も少なくない。冒頭で紹介した熱中症経験が2度ある女性は、日頃から運動をしており、健康にも自信があった。
「自分は大丈夫という自信が、熱中症対策の不十分さにつながっているのではないか。最初はちょっとした不調程度なのが、気がついたらぐったりして体を動かせない、となるのが熱中症。不調が生じる前に手を打つ。もし何か変と思ったら、様子見や我慢をせず速やかに塩分入りの水や経口補水液を飲む。一時的であれば、清涼飲料水でも構いません」
谷口医師が強調するのは「熱中症は予防でゼロにできる唯一の病気」。正しい予防を。