整形外科医が教える体メンテナンス(2)肩こりはマッサージでは治らない
また、同じ姿勢を長時間続けたり、筋肉に負担がかかる姿勢(猫背や前かがみなど)でパソコンやスマホを使ったりするのもリスク要因。日本リカバリー協会の調査でも、デスクワークを7時間以上、スマホを1時間以上使用すると首筋や肩のこりを感じるようになると報告されており、連続使用を避けることが予防につながります。
スマホやパソコン操作時の姿勢が原因とされる“ストレートネック”は、肩こりの原因ともいわれていますが、冲永医師によると、ストレートネックの医学的定義はまだ定まっていないそうです。
「人間の首の骨(頚椎)はC字形にカーブしているのが自然ですが、それがまっすぐになった状態をイメージしてこう呼んでいます。この状態はレントゲン検査をしないと確認できません」
「肩こりは、原因を見つけて適切な治療をすることで改善できます。例えば、高血圧が関連する肩こりは血圧の治療でよくなることが多いのです。パソコンやスマホ使用が原因ならば、操作の合間に首や肩を動かす体操が効果的です」(冲永修二医師)