咳が止まらない! 肺炎や咳喘息の疑いあり…高齢者では命取りに
「結論から言うと、風邪から肺炎を起こす人は、高齢者に限らずまれにいます。体力が落ちていると、よりリスクが高くなります」(小島院長=以下同)
風邪をひくと体力が落ち、免疫低下もあると2次感染を起こして肺炎になることもある。
「肺炎の原因はほとんどが細菌(バクテリア)。その中でも肺炎球菌によるものが、論文にもよりますが30~40%を占めるとされています。肺炎球菌は、常在菌として子どもの鼻の中や喉に多く存在しており、子どもの保菌者のほとんどは無症状ですが、大人の場合、子どもの咳やくしゃみなどの飛沫を浴び、肺炎を発症することもあります」
風邪か、肺炎か。自分で見極めるポイントは?
「黄色や緑っぽい色がついた膿性痰になっていないか。さらに、熱が高く(38度以上)、体がひどくだるい、咳をすると胸のあたりが痛い、息苦しいなどの症状がある場合は風邪から肺炎を引き起こしている可能性があります」
医師は聴診、胸部レントゲン、採血を行って肺炎かどうかを診断する。軽症なら、通院で抗生物質の点滴で治ることが多い。痰を減らしたり、咳を鎮める薬が処方されることもある。しかしこじらせて重症になると、入院した上での治療が必要となる。