咳が止まらない! 肺炎や咳喘息の疑いあり…高齢者では命取りに
■咳喘息の30~40%が喘息に移行
熱や体のだるさは治ったが、咳が続く場合、「咳喘息」を起こしている恐れもある。
「風邪をひくと感染後咳嗽といって1~2週間咳だけが残ってしまうことがある。気温差など刺激を受けると、気道の粘膜から感覚神経を通って脳に存在する咳中枢に情報が伝達され、咳が止まらなくなる。この感染後咳嗽が慢性化し、さらに咳が8週間以上続くと、咳喘息と診断されます」
喘息(気管支喘息)はヒューヒューという喘鳴が見られるが、咳喘息では喘鳴は見られない。咳喘息は一般的に喘息の前症状とされており、適切な治療を受けなければ成人の場合、咳喘息の30~40%ほどが喘息に移行するといわれている。
喘息は完治が難しく、ほとんどの人はずっと付き合っていくことになる。「感染後咳嗽→咳喘息→喘息」とならないために、咳が続くようなら早めの治療と経過観察が肝要だ。
目安として、1~2週間経っても咳があるなら呼吸器疾患に詳しい内科を受診すべき。小児喘息があった人は、すでに治っていたとしても、咳喘息になりやすい傾向にある。該当するなら、1~2週間を待たずに受診してもいい。