男女ともに“いびき”に悩む人が増加中…6割が「何をしていいか分からない」の衝撃
実はいびきに悩む人ほど平均睡眠時間が短い傾向であることが判明。6時間未満の割合は、悩みが深いほど高く、非常に悩んでいる人は悩んでいない人に比べて約25ポイント多い61%だ。家族やパートナーなど周りのいびきについてみると、自分以外のいびきの悩みは過去も含めて57.3%だった。
いびきの問題は根深いのに、8割は相談できておらず、「何をしたらいいか分からない」が6割に上る。睡眠の質や睡眠時間は改善傾向なのに、意外だろう。日本睡眠学会指導医で、札幌外科記念病院院長の後平泰信氏が言う。
「いびきの原因は肥満や骨格、鼻炎などさまざまですが、日本人の肥満度は横ばいで、骨格の変化や鼻炎率の増加なども考えにくく、睡眠への意識の高まりが調査結果のギャップの背景にあると思います。それはともかく重要なのはいびきです。いびきの原因として見逃せない病気は、睡眠時無呼吸症候群で、患者数は2200万人と推計。この病気があると、高血圧や糖尿病を悪化させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクになります。日中の眠気を高めるため、運転中の事故率は、ない人に比べて5倍です。いびきは危険という意識で、ぜひ睡眠外来など睡眠の専門医を受診してください」