成田でミイラ事件を起こした「ライフスペース」の今…「定説」の教祖は死去、元信者は別団体で活動中
信者は「ミイラは生きており警察の司法解剖によって死亡した」として冤罪を主張。「再審支援の会」を名乗って活動を続けた。2009年に高橋が出所すると、ライフスペースを批判した弁護士に対して民事訴訟や懲戒請求を行った。
出所時点で70歳だった高橋は公の場に姿を見せることはなく、その後の活動は妻の伸子や実質ナンバー2の釣部人裕が仕切っていたとみられている。伸子はミイラ事件で逮捕されている。
15年12月に高橋が死去すると「再審支援の会」の活動は止まり、ライフスペースは実質的な休眠状態になった。伸子は17年に「一般社団法人NEOビジョンアカデミー」を設立。信者とともにヨガ教室や瞑想セミナーを開催するようになる。「ビジョン」はライフスペースで高橋が好んで使った用語だ。
釣部は18年に「豊島区倫理法人会」の会長に就任。同会のウェブサイトには伸子ら複数のライフスペースの信者たちが会員として掲載され、伸子のヨガ教室も紹介された。釣部は会長の任期を終えたが、現在も同会に所属している。
豊島区倫理法人会は全国の統括団体である一般社団法人「倫理研究所」に加盟。この研究所は戦前に弾圧された宗教団体を起源とする団体で、企業経営者らを集めて「モーニングセミナー」などを開催している。ここでもライフスペースの信者が活動しているようだ。 (敬称略)
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