女性の出産をめぐる放言失言は自民党の“お家芸” 今度は上川外相の「うまずして」が大炎上
■麻生氏は過去に「子どもを産まなかったほうが問題だ」と発言
女性の出産に関する自民党国会議員の過去の失言はきりがない。
裏金事件でも渦中の人となった森喜朗元首相(86)は党の少子化問題調査会の会長だった2003年6月、鹿児島市で開かれた討論会で、こう発言していた。
「言いにくいことだけど、少子化のいま議論だからいいますが、子どもをたくさんつくった女性が将来、国がご苦労さまでしたといって面倒をみるっちゅうのが本来の福祉です」
「子どもも一人もつくらない女性が、好き勝手とはいっちゃいかんけど、まさに自由を謳歌して楽しんで、年とって税金で面倒みなさいちゅうのは、本当はおかしい」
2007年1月には、当時の柳沢伯夫厚労相(88)が島根県松江市で開かれた党県議の集会で、「機械って言っちゃ申し訳ないけど(略)15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから」(いわゆる「女性は産む機械」発言)などと言い、山東昭子参院議員(82)は2017年11月の党役員連絡会で、「子どもを4人以上産んだ女性を厚労省で表彰してはどうか」と仰天発言。麻生太郎副総裁(83)も2019年2月に福岡県芦屋町で講演した際、少子高齢化問題に触れ、「今、年を取ったやつが悪いとか言っている変な野郎がいっぱいいるが、それは間違っている。子どもを産まなかったほうが問題だ」などと放言していた。
いずれの発言も問題視され、その後、「発言の真意が伝わらなかった」「曲解された」として謝罪、撤回になるのだが、こうした経緯を振り返れば、今回の上川発言に対しても「党是」「ああ、またか」と受け止められるのも無理はないかもしれない。