自民党総裁選で蠢動する“生臭い”顔ぶれ…甘利、萩生田、菅が「復権作戦」を醜悪展開
どこが「刷新感」なのか。自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で“生臭い”面々の存在が浮き彫りとなってきた。
筆頭は甘利前幹事長だ。いち早く出馬表明し、注目を浴びる小林鷹之前経済安保相への抱きつき作戦を展開している。先月30日、米国のトランプ前政権で駐日大使を務めた共和党のウィリアム・ハガティ上院議員らと都内で面会。ハガティの他、米民主党議員を含む7人との懇談の場で、急に小林に言及したのだ。
■コバホークに抱きつき
「甘利さんは以前から経済安保関連で小林さんらとチームを組み、何度か訪米しています。この日は、岸田首相への表敬で訪日していたハガティ氏らと面会したのですが、小林さんは欠席。別に言う必要もないのに、甘利さんは報道陣の前で『小林さんがもし総理大臣になれたら、まっ先に皆さまに会いに行くように勧めておきます』と発言。小林さんが“甘利印”であることを印象付けようとしたのでしょう」(官邸事情通)
甘利が所属する麻生派に縛りはないが、基本的に河野デジタル相の支援を決めている。この日、河野の呼びかけで麻生派所属議員の会合が開かれたが、甘利は欠席。河野そっちのけで注目株の小林にしがみ付いたわけだ。
「甘利さんと小林さんは自民党の経済安全保障推進本部に所属しており“師弟”のような関係です。ただ、総裁選の小林陣営としては、後ろに甘利さんがいると思われるのはマイナス。古い政治の象徴のような存在ですし“口利きワイロ”疑惑もくすぶっている。陣営としては、甘利さんの存在を薄めたいのが本音です」(自民党関係者)
先月20日に開かれた小林とスポーツ紙、夕刊紙による合同取材会で、本紙は「総裁選出馬に際し甘利氏の後押しがあったか」と質問。すると、小林は憮然とした表情を浮かべ「ないです」と断じ、「甘利先生は経済安保で力を合わせてやってきた先輩議員だが、それ以上でも以下でもない」とバッサリだった。
「小林さんは嫌だろうが、甘利さんは復権を狙っているようだ。何しろ、前回の衆院選では現職幹事長にもかかわらず、小選挙区で落選。失脚してしまいましたから」(同前)