<第4回>団体戦5位。気持ちを切り替えて真央とアルメニアに向かうと…
アルメニア入りから2日後。そこからはリンクで泣き叫びながらの練習が始まりました。
無理やりスケート靴を履き、強引に紐できつく縛りつける。すると30分ぐらいで両足は激痛と圧迫により「麻痺状態」になる。この状態で練習を始めたのですが、それでも激痛は数分で戻ってくる。ジャンプ、回転をして着氷すれば痛みは何倍にも膨れ上がる。跳ぶたびに、静かなリンク全体に私の悲鳴、絶叫が響き渡りました。五輪前の練習とは思えない異様な光景です。
これでは一緒に最終調整をしていた真央にも迷惑をかける。お互いのペースを守るために長久保先生がある提案をしてくれました。
(つづく)
▽すずき・あきこ 1985年3月28日、愛知県生まれ。6歳からスケートをはじめ、15歳で全日本選手権4位。東北福祉大に進学後、一時、摂食障害を患い休養。04年に復帰。10年バンクーバー五輪初出場。13年全日本選手権初優勝。14年ソチ五輪出場。今年3月の世界選手権を最後に現役を引退。