著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

宇佐美貴史<下>中島や乾との競争に打ち勝つためには

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 乾はスペイン1部でコンスタントに活躍しているドリブラー。ドイツ2部よりも格段に高いレベルでプレーしており、昨季はバルセロナ相手に2点を挙げた実績もある。

 中島、乾との競争に打ち勝って生き残るためには、何よりも得点という“目に見える結果”が強く求められる。

「個人の力でゴールを決め、その一発で局面が変われば、チームは余裕を持って良いリズムで戦える。マリ戦の自分は結果も出せなかったし、得点をつくり出すシーンもなかった。アピールできたとは思っていません」

 宇佐美自身、数字が第一であることが骨身に染みている。代表でのゴールは16年6月のブルガリア戦から2年近くも遠ざかっており、左右両サイドに加えてトップ下もこなせる万能性もさることながら、何よりも得点感覚を研ぎ澄ませたい。

 今季はここまで6得点2アシスト。残り7試合でゴール数を「2ケタに乗せる」。これが代表サバイバルレースを生き延びる絶対条件だろう。

「サイドで4試合連続得点は悪くないが、チームの役割をこなしながらフィニッシュの部分で他選手との違いをどこまでアピールできるか――を今季リーグ戦終盤で追求したい。個の力を磨いてギアを上げ、結果を出してW杯メンバーに食い込みたい」と語気を強める宇佐美の動向から目が離せない。

(おわり)

【連載】W杯最終登録へ2カ月 欧州新天地組の今

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