父親がW杯中に誘拐される…ナイジェリア主将ミケルの悲劇
W杯期間中の6月26日に父親が誘拐されていたのがナイジェリアのキャプテン、MFミケル(31=天津泰達、写真・ロイター)だ。
同日に行われたアルゼンチン戦の4時間前、本人のもとに犯行グループから身代金を要求する連絡が入ったが、何しろ勝てば決勝T進出が決まる1次リーグ最終戦。混乱を避けるため周囲には相談できないし、キャプテンが試合に出ないわけにもいかない。ひとり重い事実を背負いながらフル出場したものの、アルゼンチンに敗れ、決勝T進出を逃した。身代金約300万円を払い、6日後の7月2日に父親が無事解放されたのはせめてもの救いか。
ナイジェリアでは著名人や金持ちの家族が誘拐される事件が多発している。ミケルは18歳のときにマンUとチェルシーが争奪戦を繰り広げたスター選手、17年の年俸は10億円強。父親は7年前にも誘拐されているが、稼いでいるがゆえの悲劇というしかない。