もっともっと貪欲にゴールを 流れの中からも決めてほしい
思っていた以上に強かった――と言ってしまえば、対戦相手のキルギスに失礼かもしれない。しかし、世界ランク28位の日本が2―0で勝利したとはいえ、同94位のキルギス相手に押される時間帯も多く、内容的には五分五分だった。
GK権田の好守がなければ、もしかしたらドロー決着となっていたかもしれなかった。
キルギスの選手は後半になっても運動量が落ちず、1対1の戦いでもアクティブだった。18歳と20歳の新鋭MFのポテンシャルも高く、チーム全体の潜在能力の高さも感じられた。アジアの実力国になる可能性も秘めていると思った。
ともあれ、W杯予選という公式戦では勝ち点3が優先されてしかるべきだが、実力差が歴然としている国を相手にした場合は、当然ながら〈試合内容〉も問われる。
キルギス戦の得点は南野のPKと原口のFKだった。セットプレーのゴールにケチをつける気は毛頭ないが、やはり相手守備網を崩して〈流れの中からゴールを決めて〉ほしかった。左右両サイドからの攻撃に中央突破を織り交ぜ、バリエーション豊かなゴールをビシッと決めてほしかった。