井岡一翔の名誉を傷つけたドーピング騒動は「玉虫色の決着」JBC公式謝罪でも“病巣”変わらず
一件落着――という表情ではなかった。
ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(32)が12日、都内ホテルで日本ボクシングコミッション(JBC)の永田有平理事長とともに会見。JBCの不手際によってドーピング違反の疑いをかけられたことに対する謝罪を受けた。一応の“和解”が成立したが、井岡は厳しい表情を崩すことなく、こう言ったのだ。
「すっきり解決した気分ではないが、一つのケジメとして(謝罪を)受け入れることにした。整理をつけて、次に進んでいかないといけない」
ジム関係者が言う。
「騒動の過程では、井岡の尿検体をJBC職員が自宅の冷蔵庫で保管していたというあり得ない事実も発覚した。井岡がJBC役員の退任とドーピング検査の整備を求めたのも当然だが、理事長を含む幹部の退任は『理事会に諮る』と先送り。そもそも、今回の騒動の発端は一部メディアへの内部リークが発端。JBC内の権力闘争が背景にあり、現体制を陥れる狙いがあるのは明らか。井岡はそれに利用されて、大麻疑惑までかけられた。問題の根は深い」
とてもじゃないが、一件落着とはいかない。