著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神の負け方には悔いが残る 今季を象徴する戦いをして散ってほしかった

公開日: 更新日:

■同じ負けでも気持ちよく…

 確かにペナントレース終盤は佐藤を筆頭にサンズも不振だった。大山も調子がいいときが長く続かないまま、21本塁打と微妙な感じでフィニッシュした。だけど、ペナントレースが終わり、いったんリセットしてポストシーズンマッチに挑むなら、個人的には大山、佐藤、マルテ、サンズの20発カルテットの並びはスタメンで見たかった。その4人に、トップバッター・近本光司と盗塁王ルーキー・中野拓夢の俊足コンビも加えた今季の阪神を象徴する布陣で堂々と巨人投手陣に立ち向かってもらいたかった。

 それでも打線が沈黙したのなら、それはもう完全な力負けだし、納得の敗戦である。決して、そうしたら勝てていたのではないかと言いたいわけではない。同じ負けでも、清々しく気持ちのいい負け方というものがある。

 今季の阪神はCSをペナントレースの延長戦として捉えていたように見える。確かにヤクルトとの優勝争い最終盤において、一時は引き離されかけた阪神が驚異的な粘りを見せた最大の要因は故障離脱した近本に代わって1番に入った島田海吏や、伏兵・糸原健斗の渋い働きであり、ガラスの左腕・高橋遥人の復帰であり、つまり前半戦の立役者以外のところにあった。だから、そのときの手応えが強い残像となって、CS初戦では大山と佐藤を外した小兵戦略になったのではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末