佐々木朗希1400万円増は“期待料”込み 飛躍の3年目へロッテ新首脳陣にかかる重圧
期待の高さがわかる。
17日、ロッテの佐々木朗希(20)が契約更改。1400万円増の年俸3000万円でサインした。最速163キロ右腕は今季、3勝2敗、防御率2.27をマーク。シーズン最終盤は中6日登板も解禁、楽天とのCSファーストステージで初戦を託され好投した。CSを合わせ登板数は12試合にとどまっただけに、大幅増は来季への大きな期待が込められているのだろう。佐々木朗がローテの軸として回ることができればチームにとってはかなりデカいのは確かだ。
もっとも、大船渡高時代に「令和の怪物」と言われた佐々木朗は、潜在能力の高さはピカイチではあるが、まだ2年目を終えたばかり。同級生のオリックス・宮城、ヤクルト・奥川が今季、大活躍した一方で、佐々木はプロ入り前から体づくりに時間を要すると言われてきた。実際、プロ1年目は開幕前のシート打撃で160キロをマークするも、その反動が出てノースロー調整を強いられるなど、一、二軍とも登板ゼロに終わった。
ロッテOBが言う。
「これまでは吉井理人投手コーチが佐々木朗の調整を一任され、じっくりと育ててきた。途中、ノースロー調整もあって、なかなか継続して投げられない中、2年目の後半になってようやく一軍戦力になった。まだまだ成長過程にあり、来季は一本立ちできるかどうかの分水嶺になる。そんな中、来季は吉井コーチがピッチングコーディネーターに転身。井口監督の青学大の先輩にあたる木村龍治さんがメインの投手コーチとなり、今季は二軍だった小野コーチがサポートする。吉井さんにも助言を仰ぎつつ、過去の育成記録等、データを活用するのでしょうが、実際に、佐々木朗をハンドリングするのは新コーチ。ただでさえ育成が難しい佐々木朗をしっかりサポートし、引き上げることができるのか。来季のチームの浮沈を含め、そこが最大のカギとなります」
来季、勝負の5年目を迎える井口ロッテ。首脳陣の責任は重大だ。