オリ吉田正尚の評価がメジャーで分かれる根拠…守備不安より危惧するのは腰の状態
外野手ながら肩は弱いし、守備範囲は狭く、走力は低い。といってDHのポジションを取れるほどのパワーはない。守備の不安を指摘する声に加えて、獲得に消極的な球団のほとんどが危惧するのが2年目のオフに手術を受けた腰の状態だ。
日本の情報提供者によれば、腰の手術を受けた後、故障しない体づくりに注力。五輪ハンマー投げの金メダリストである室伏広治さんに師事して本格的なトレーニングをするようになって以降、状態は良好だという。
それでも、ア・リーグ中地区球団や、ナ・リーグ西地区球団のスカウトはわたしにラインで、「吉田の腰は本当に何でもないのか?」「ひょっとしたら、まだ不安なのではないか?」と聞いてきた。
腰は体の中心で、アスリートにとって最も重要な箇所。それより何より吉田の打撃は下半身ではなく、上半身主導のものだ。腰に負荷がかかる打撃フォームだけに、彼らは腰の本当の状態を気にかけているのだろう。
今季、守備に就いたのが39試合に過ぎなかったことも、単に守りがヘタというだけでなく、腰の不安が原因であれば吉田の評価は大きく変わってくる。
わたしも含めたメジャースカウトは今後、吉田の腰の状態の調査に本腰を入れることになりそうだ。
(メジャーリーグ覆面スカウト)