プロ野球選手会が要望 年俸公表は「個人の自由」の中途半端…細部まで公開のMLBとは大違い
年俸は個人情報だが、プロ野球選手はあくまで公人といっていい。年俸の公表はファンサービスの一環として根付いてきた側面もある。プロに夢を抱く子供が減り、野球離れに拍車をかける可能性もゼロではない。
■ジャッジは「9年約493億円で残留」と発表
メジャーでは先日、ヤンキースのジャッジが9年約493億円で残留したことが発表された。代理人制度もあり、年俸のみならず出来高契約の細部までオープンになっている。ぜいたく税があるし、選手の年俸をクリアにする必要があるのだ。
日本がそうでないのは、代理人制度が定着していないことに加え、選手より球団のほうが立場が上というパワーバランスの問題もある。選手会が年俸の公表を「個人の自由」としたのは、選手を守るということだけではなく、日米のシステムの差異も関係しているのではないか。
昔はプロ野球名鑑に選手の自宅住所、家族構成、乗っている愛車の車種まで記載されていたが、時代と共にそういった項目は消えていった。
年俸を記す文化も「個人情報」の一部として削除される日は近いのか……。