今宮、柳田、藤井まで…ソフトバンク「WBCへの選手出し惜しみ」に11球団から怨嗟の声
「代表クラスの選手を多数抱えながら、いくらなんでもヒドいんじゃないか」
11球団からはこんな声も上がっている。「ヒドい」とはソフトバンクのこと。3月に行われるWBCのメンバーが、続々と内定する中、選手を出し惜しんでいるというのだ。
捕手の甲斐拓也(30)と、外野手の近藤健介(29)は、すでに侍ジャパンのメンバーとして発表済み。内野手の周東佑京(26)が内定しているといわれ、計3人が選出される見込み。
■手薄なポジション
とはいえ、周東は控えの守備走塁要員ともっぱらだし、近藤はFAで日本ハムからソフトバンクに移籍する以前から選出が“内定”していたようなもの。「12球団一」といわれる戦力を有しながら、実質的に主力を代表入りさせるのは甲斐ひとりだからだ。
「中でも手薄といわれるポジションのメンバーを出さないことが、他球団の怒りを買っているようです」と、さる放送関係者がこう続ける。
「具体的には、遊撃と外野です。遊撃は内野の要ともいうべきポジションなのに、一線級は西武の源田壮亮(29)ひとり。阪神の中野拓夢(26)の代表入りが内定していますけど、今季は二塁転向プランも持ち上がっている選手ですからね。巨人の坂本勇人(34)は昨季の度重なる故障でムリだけに、ソフトバンクの今宮健太(31)を呼びたかったのに断られたというのです。外野にしても本職はカブスの鈴木誠也(28)、カージナルスのヌートバー(25)、近藤の3人だけ。本来は長打力を備えた柳田悠岐(34)をメンバー入りさせたかったのにかなわなかったといいます」
■落差の大きなフォーク
今宮も柳田も故障が理由らしいが、主力を出し惜しんでいるのは野手に限らない。
「投手の藤井皓哉(26)ですよ。リリーフとして昨季、55試合に登板して5勝1敗、防御率1.12。150キロ台中盤の速球に加えて、落差の大きなフォークボールが武器。特にフォークはメジャーリーガーに対して絶大な効力を発揮するだけに、侍ジャパンはメンバーに加えたかったのに、それもできなかったらしい」とは前出の関係者だ。
藤井も含めて体調に問題があるとすれば仕方がないという気もするのだが、他球団の怒りの根っこには別の問題もあるらしい。