初V霧馬山は柔軟性と多彩な技の「純朴オールラウンダー」 来場所10勝以上で大関昇進確実
昇進に王手をかけた。
千秋楽まで3敗だった関脇・霧馬山(26)が、2敗の大栄翔を本割、優勝決定戦と立て続けに破り、初優勝。2番とも土俵際に押し込まれたものの、いずれも突き落としで勝負を決めた。
優勝インタビューでは物言いがついた決定戦を振り返り、「全然わからなかった。勝ちとわかった瞬間、(自分が)どこにいるのかわからなかった」と素直な心情を吐露した。
モンゴル人力士は首都のウランバートル出身が多いが、霧馬山は逸ノ城と同じく、草原育ちの遊牧民。子供の頃から馬に乗り、水の入った30キロの桶を運ぶなど、自然と足腰が鍛えられた。
「性格も純朴で素直。オレがオレがという性格ではなく穏やかです。力士になったのは、たまたま知人に『日本で力士になるテストがある』と紹介され、特にその気のないまま合格。ならば稼いで家族に楽をさせよう、と角界入りを決めた。角界では『物事を深く考えてないのでは』という声も出ている。なんにせよ、あまり緊張しないタイプです」(ある親方)