3場所全休から復活V!横綱・照ノ富士に“白鵬化”の心配なし ヒザの負担減らす「閂」で鬼に金棒

公開日: 更新日:

 相手の両腕を自身の両腕で抱えた体勢を「閂(かんぬき)」という。今場所、この相撲で自身8度目の賜杯を手にしたのが、横綱照ノ富士(31)だ。

 昨年9月場所以来、4場所ぶりの出場で、14日目に優勝を決めた。3場所全休の横綱が優勝するのは、1989年の北勝海(現八角理事長)以来。両ヒザにバクダンを抱えている照ノ富士が15日間皆勤はおろか、優勝まで出来た要因が閂だ。

「今場所は、きめ出しで勝った相撲が3番。相手の腕や首などをロックしてから土俵外に出す技で、閂の体勢から繰り出されることが多い。それ以外にも、相手に差させた上できめてから攻める相撲が多かった。一見強引に見えるが、相手を正面に置いて前に出る分には、ヒザへの負担があまりかからない。もちろん、誰にでも出来るわけではなく、照ノ富士の長身と並外れた腕力があってこそです。千秋楽の貴景勝のように、対戦相手もわかっていながら差しにいってしまうのは、『長身力士は上体を起こさせて攻める』のが定石だからです」とは、ある親方だ。

 問題は今後である。長期休場から復活しただけに、「またしばらく休むのではないか」という声は角界内外でも少なくない。それこそ白鵬(現宮城野親方)のように、現役にしがみつくためだけに休場を繰り返されたらたまらない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動