大谷翔平が打てば打つほど“トレード騒動”過熱の皮肉…3戦連発35号にヤンキース舌なめずり
後半戦に入っても大谷翔平(29)の勢いはとどまるところを知らない。
日本時間18日のヤンキース戦は2点を追う七回、2死一塁から同点に追いつく35号2ラン。大谷の3戦連続本塁打がチームを勢いづかせ、延長の末にサヨナラ勝ちした。大谷の3試合連続本塁打は2021年6月に2度放って以来、2年ぶり6度目。今季95試合目で昨季の34本を超え、本塁打王争いを独走である。
16日のアストロズ戦では3点差の九回に逆転の起点となる33号ソロをマークするなど、球宴(12日=シアトル)明けは、チームの劣勢を覆す値千金の一打を放っている。
■一発で流れを変える勝負強さ
チームは故障者が続出して、厳しい状況に置かれる中、きっちりと仕事をこなす大谷の株は上がる一方だ。どれだけ劣勢に立たされても、たった一発で流れを引き寄せる能力の高さを改めて評価する球団は少なくないだろう。8月1日(日本時間2日)の移籍期限が迫る中、エ軍には大谷の譲渡を求める球団が殺到しそうだ。
野球文化学会会長で名城大准教授・鈴村裕輔氏がこう言った。
「トレード市場最大の目玉である大谷を巡っては、これまでは各球団のGMがオーナーやファンの手前もあって、獲得に動くそぶりを見せていただけでした。けれども、ここに来て状況は一変、大谷が打撃で勝負強さを発揮していることから、本気でトレードによる獲得を検討し始めた球団は少なくないはずです。
メジャーではレギュラーシーズン終盤からポストシーズンにかけてのパフォーマンスが重視されますが、大谷は過去2年連続、リアル二刀流でシーズンをまっとうしただけに、不安はありません。地区優勝、ワイルドカードでのポストシーズン進出の可能性を残す球団は大谷のトレードを前向きに検討していると思います」