ただでさえ凶作なのに…甲子園出場の有望球児がことごとく大学進学か就職を選ぶ複雑事情

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「今日は誰を見に来たか? いや、ウチのリストに残っている選手はいませんよ。ヒマだったので何となく、です。ウチだけじゃなく、他球団のスカウトもほとんど来てないでしょ?」

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 開催中の夏の甲子園。球場内の喫煙所で涼をとっていたセ球団のスカウトがこう言った。

 高校からプロ入りを目指すような球児たちは、中学時代にシニアやボーイズで技術の土台をつくり、高校は厳しい練習によって体力をつけるのが主流だという。

 ところが、今秋ドラフトが対象の高校3年生たちはコロナが直撃した世代。「伸び盛りの時期にブランクもあっただけに、今年は例年にないほど凶作です」とは、前出のスカウトだ。

 ただでさえタマが少ない上に、スカウトを悩ませているのは、世代を代表するような選手たちの多くが、大学進学や社会人野球を志望していることだ。

 13日に智弁学園に敗れた徳島商(徳島)の最速149キロのエース森煌誠は複数のプロ球団がマークしていたが、すでに社会人野球に進むことが決まっているそうだ。その経緯について森自身がこう説明する。

■ドラフト1位になってから

「もともと亜細亜大学に進学予定だったんですけど、生田さんの一件があって(生田勉監督が今春リーグ戦終了後に辞任)。自分は生田さんのもとで野球がしたかったので。こういう形になってしまったので、自分で考えて今回は亜細亜大はやめようと。それで他の大学を探してたんですけど、自分は東都の1部でやりたいという気持ちがあって。断ったのは6月くらいだったので、その時期、東都の1部はもう、みな決まってきているので。それで声を掛けていただいたのが社会人のチームで、そこに行ってドラフト上位指名を目指そうと。自分のレベルや球の質を上げて、もっと体をつくって、投球術を磨いて、ドラフト1位を狙える選手になってから(プロに)行きたいと思っています」

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