「日本人は右傾化したのか」田辺俊介編著

公開日: 更新日:

 グローバル化が進み、先進国では経済的地位や資産などに基づく経済的な分断が進んだとみられている。だが、そういう社会的分断が政治的対立を生んでいるのではない。「成果」を出しているのは、トランプ政権の誕生やイギリスのEU離脱、ヨーロッパ各国の極右政党の躍進、安倍長期政権による純化主義が、移民や外国籍の人びとを排除するナショナリズムである。この分断された状況を乗り越えるためには、お互いにさまざまな文化を背負っていることを認め合う、多文化主義が必要なのだ。

 2009年から4年ごとに行われている「国際化と市民の政治参加に関する世論調査」をもとに、「日本人は右傾化したのか」を探る。

(勁草書房 3000円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド