全身がんから5年 樹木希林が辿り着いた“人生の達人”の境地
「大の倹約家でも知られ、03年に網膜剥離で左目を失明し、04年に乳がんで右乳房を全摘出して以降はほとんど服は買わず、古くなった靴下をはさみで切って雑巾にしたり、とことんまで使い切る。贈り物も、不要なものは『使いませんから』と断るそうです。なぜかといえば、死後に何も残したくないから。聞くと、樹木さん流の終活なんです」(週刊誌記者)
城下氏がこう続ける。
「(夫の)内田裕也さんは希林さんに頭が上がらないと思いますよ。別居で自由に生きているようでいて、ハワイにコンドミニアムを買ってもらっていたり、大事なところでちゃんと支えてもらっている。また『全身がん』に対して、希林さんは共存し受け入れてしまっているように見えます。実に堂々としたものですね」
神社に行っても、お参りはしない。「願い事がかなったら神様にお礼に行かなきゃ悪いじゃない。行けないかもしれないし」と話していたという樹木。どこまでも潔いというか、公私ともに人生の達人なのかもしれない。
映画は伝説の画家、熊谷守一の94歳の夏の一日を描き、樹木は山崎努(81)と息の合った夫婦を演じている。5月19日公開というから、こちらも楽しみだ。