“日本を代表する女優”山本富士子 大映退社で出演不可能に
ところが、これを反面教師とせず、テレビの世界でも五社協定と似たモデルが導入された。
63年、渡辺プロダクションが主導して芸能事務所の業界団体「日本音楽事業者協会」が設立された。第一プロダクション社長、岸部清は、音事協について「そもそも、タレントの独立問題が背景にあって、ちょうど映画の五社協定に似た形で、親睦団体を名目に創設したわけです」と述べたことがある。
実際、音事協はタレントの引き抜きを防止・独立阻止で団結してきたといわれ、五社協定同様、多くの“犠牲者”が生まれたのである。=つづく