著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

「奇蹟 miracle one-way tecket」物語の迷宮をさまよう浮遊感が心地よい

公開日: 更新日:

 劇作家・北村想(作)と、このところ演出家としても目覚ましい活躍をしている俳優の寺十吾(演出)がタッグを組んだ舞台。両人とも一癖も二癖もある表現者だけに、一筋縄ではいかない舞台となった。

 謎の人物の依頼によって、深い森の奥へと迷い込んだ探偵・法水連太郎(井上芳雄)。彼は警視庁と検察庁という相対立する組織のコンサルタントを務める私立探偵だ。

 彼をシャーロック・ホームズとするなら助手のワトソン役は高校時代の親友で、今は脳神経外科医の楯鉾寸心(鈴木浩介)。法水の書き置きを見て、森に入り込んだ楯鉾が見たのは何者かに崖から突き落とされて記憶を失い、ベッドに横たわる法水の姿。介抱するのは少女・マリモ(井上小百合)。彼女によれば法水の依頼主は祖父で大富豪の竿頭寛斎(大谷亮介)だという。

 だが、寛斎も行方不明。なぜ寛斎が法水を森に呼び寄せたのか。秘密のカギとなる洞窟の中にある礼拝堂にたどり着くと、そこに内藤ユウランと名乗る牧師(大谷亮介=2役)が待ち受けていた。彼が語るルルドの泉の奇蹟とは……。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  2. 2

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  3. 3

    石丸伸二氏に若者支持も「上司にしたくない?」…妻や同級生の応援目立った安野貴博氏との違い

  4. 4

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  5. 5

    日テレ都知事選中継が大炎上! 古市憲寿氏が石丸伸二氏とのやり取り酷評されSNSでヤリ玉に

  1. 6

    松本人志の“不気味な沈黙”…告発女性が「被害受けた認識ない」有利な報道に浮かれないワケ

  2. 7

    石丸伸二氏は都知事選2位と大健闘も…投票締め切り後メディアに見せた“ブチギレ本性”の一端

  3. 8

    東山紀之はタレント復帰どころじゃない…「サンデーLIVE‼」9月終了でテレビ界に居場所なし

  4. 9

    安藤美姫が“不適切キャラ”発揮ならメディアは大歓迎? 「16歳教え子とデート報道」で気になる今後

  5. 10

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる