2023年の“ドラマの顔”は誰だ? 堺雅人「文句ない演技力」か、ムロツヨシ「振れ幅の広さ」か
ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏が推すのはムロツヨシ(47)。
「17日に最終回を迎えた大河ドラマ『どうする家康』は、ムロさんの豊臣秀吉だったからこそ、まだ盛り上がったんだと思います。さらに秋ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』では、あれだけクセ強だった秀吉の影もカタチもない、純粋で真面目なパラリーガル蔵前となって視聴者の前に現れた」と話す。
ムロのデビュー作である2005年公開の映画「サマータイムマシーン・ブルース」を見た際には「演技が上手、下手うんぬんより、とにかくうるさい人」という印象しか残らなかったという山下氏。
「あの若い俳優さんがまさか大河で秀吉を演じ、しかも《薄気味悪い秀吉》として主役の松本潤さんを食う名演技を見せるとは……うるさい人って思っちゃってごめんなさいと、当時に戻って謝りたい気分です」と、こう続ける。
「ムロさんは《とにかく声を張る》《小ネタを挟む》が定番でしたが、2013年のNHK連ドラ『実験刑事トトリ2』で犯人役を演じた際に、それらを封印したナイーブな演技に《こういう路線も演じられる人なんだ》と驚かされました。その後、2018年『大恋愛〜僕を忘れる君と』ではストレートな恋愛物で繊細な演技を見せ、多くの女性のハートを掴んでみせた。まさに何でもできる役者になりましたよね」