なだぎ武さんがピン芸人から脱皮できた契機…宮本亜門さんからの熱烈ラブコール
「人との交流って大切だな、人は一人では何もできないんだ」と感じました。だから、今の僕がいるのは食中毒で倒れて旅館の女将さんに助けられた瞬間があったから(笑)。
■しんどかった舞台稽古。川平慈英さんのひと言
「舞台をやっていこう」と決めたのは2009年の宮本亜門さんの舞台でした。
芸人になり、R-1ぐらんぷりを2年連続で優勝した時期はバラエティー番組に馴染めない自分がいて、壁にぶち当たっていました。そんな時に宮本さんから「ドロウジー・シャペロン」出演のオファーをいただきました。それまで舞台に出ても小さい劇場だったし、ミュージカルの経験どころか歌もダンスレッスンもしたことがない。しかも世界の宮本亜門さんのお芝居。「完全にキャパオーバーやろ」と(笑)。
「お笑いしか知らないのでミュージカルは無理です」と一度はお断りさせていただきました。でも宮本さんから「あなたの表現がほしい」と熱烈にラブコールされた。
僕が「一度、僕の出るコメディーの舞台を見て判断してください」とお伝えすると、本当に見に来てくれて「絶対に出てほしい!」と。そこまで言っていただいて、挑戦してみたい気持ちが湧いて決めたんです。