運動能力、発音にも影響 失うと“老化”に拍車「奥歯の守り方」
「そこで、40歳を過ぎたら、咬合面の凹凸を調整するよう、一部削るのです。歯科医院で咬合調整してほしいと言えば、やってくれるはずです」(木村院長)
咬合調整が必要か否かがわかるセルフチェック法がある。指を口の中の上顎の歯にあてがい、噛み合わせた状態で歯を横に滑らせ指の腹で歯の振動を感じる。歯の動きを感じるなら要注意だ。
丁寧な歯磨きはもちろん、歯間ブラシでのケアを忘れてはいけない。
「よほどきちょうめんでない限り手による歯磨きを完璧にこなすのは無理。電動歯ブラシが無難です。ただし、ブラシを歯に強く押し付けるのは意味がない。できれば、音や光で警報を出してくれる最新式を選びましょう。歯と歯の隙間の大きい中高年は糸ようじでなく歯間ブラシを使うこと。奥歯用にはブラシが柄と直角になった歯間ブラシが便利です」(木村院長)
歯磨き粉は使っても使わなくても大差はない。
「洗口剤も、寝る前に使うのはいいかもしれませんが、起きているときは唾液で流されてしまう。意味がないです」(新木医師)
若さと健康を保ちたければ下手に運動やサプリメントなどにお金と時間をかけるより、奥歯ケアに力を注ぐべきなのだ。