「貧乏ゆすり」は悪癖にあらず 長時間座位の死亡リスク減少
気づかないうちに膝をカタカタ小刻みに揺らしている「貧乏ゆすり」。イライラしている、落ち着きがないといった印象を周囲に与える“悪いクセ”とされている。しかし、そんな悪癖が本人の命を救うかもしれないというからビックリだ。
今年9月、英国で行われた「貧乏ゆすりの程度と全死亡リスクの関連」を解析した研究が「米国予防医学誌オンライン版」に報告された。同国の37~78歳の女性1万2778人を前向き観察研究したものだ。
それによると、1日の平均座位時間が「5時間未満」のグループに比べ、「7時間以上、かつ貧乏ゆすりをほとんどしない」グループは、死亡リスクが30%も上昇した。
一方、「5~6時間」か「7時間以上でも貧乏ゆすりをかなりする」グループの死亡リスクは上昇なし。さらに、「5~6時間、かつ貧乏ゆすりをかなりする」グループは、死亡リスクが37%も減少していた。
研究者は「貧乏ゆすりが、長い座位時間に関連する全死亡リスクを減少させる可能性が示唆された」と結論付けている。