医師もほとんど知らない「がん最先端放射線治療」の実力

公開日: 更新日:

 がんの放射線治療は近年進化しているが、日本では医師の間でさえその有効性が十分に知られていないという。「『やみくも抗がん剤』にNo! 再発・転移がんと闘う方法」(講談社)の著者で「東京放射線クリニック」の柏原賢一院長に、これからの最先端放射線治療について聞いた。

【増感剤で治療効果をアップ】

 増感剤を使って放射線治療の効果を上げる方法だ。

「放射線治療の感受性が20%ほど上がると言われています」

 放射線治療には、がん細胞に対する「直接作用」と、がん細胞の周囲にある水分と反応して発生した生成物ががん細胞に障害を及ぼす「間接作用」がある。直接作用が3分の1、間接作用が3分の2ほどの割合だ。

「ところが、がんは大きくなると抗酸化酵素を作りだし、放射線の間接作用を不十分にします。つまり、放射線治療の3分の2を占める作用が無効になり、放射線治療の3分の1の力しか作用しなくなるのです」

 そこで研究で行きついたのが増感剤を用いての放射線治療だ。抗がん剤を増感剤として使う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末