新たな問題が続出 うつ病の薬はどうすればやめられるのか

公開日: 更新日:

 田島院長が問題視しているのは、減薬の失敗だ。多剤併用の一方で、今は“減薬ブーム”。薬は「出す」より「引く」方がはるかに難しく、その経験値が圧倒的に不足している医師が大半だ。自己判断で勝手に薬をやめてしまう患者もいる。

「減薬のタイミングを間違えている、あるいはスピードが速すぎると、離脱後症候群と呼ばれる状態となる。減薬の失敗で寝たきりや自殺未遂に至る患者さんも珍しくありません」

 減薬の失敗による不調が薬をやめて何年経っても消えないこともある。

「薬は必要な時には飲まなくてはならない。しかし、やめられる」と田島院長。もし減薬を考えるなら、その方法に長けた精神科医を受診すべきだ。

■ベンゾジアゼピン系

 離脱症状がひどく、減薬が難しい薬としてベンゾジアゼピン系が挙げられる。日本は海外に比べて処方が多いとの指摘もあるが、「抗不安薬は規制の厳しい欧米でも実際は多く、長期使用も多い。減薬が難しいのはベンゾジアゼピン系に限ったことではありませんが、特に難しい」(田島院長)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「餅」で尿意ストップ! 映画の途中にトイレで席を立ちたくないなら

  2. 2

    元横綱白鵬「相撲協会退職報道」で露呈したスカスカの人望…現状は《同じ一門からもかばう声なし》

  3. 3

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  4. 4

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 7

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 8

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  4. 9

    自民にまた「政治とカネ」問題!太田房江氏に選挙買収疑惑、参院選公認めぐり大阪でグチャグチャ泥仕合

  5. 10

    イケイケ国民民主党に陰り? 埼玉・和光市議補選は玉木代表が応援も公認候補まさかの敗北