<6>「聴覚と視覚の活性化で認知症予防策になっている」
老化防止、認知症予防などの高齢者対策としてカラオケを導入している老人施設が増えている。
8年ほど前からカラオケの効果効能を継続調査している「東北福祉大学(健康科学部)」(宮城県仙台市)や、「鶴見大学(歯学部)」(神奈川県横浜市)の検証成果が著しい結果を生んでいるからだ。
例えば、「東北福祉大学」による「SRI(問診票による個性や能力を脳科学的に分析)脳番地診断」の結果は、以下の通りだ。
脳番地とは脳には大きく聴覚、視覚、理解、記憶、運動、伝達、感情、思考の各番地があるが、カラオケ後の診断では「思考系脳番地」「聴覚系脳番地」「運動系脳番地」の機能スコアが平均10ポイントも向上しているという。
東京都稲城市の郊外にある社会福祉法人「永明会・いなぎ苑」(1995年設立、岩井堅太郎理事長)も、カラオケを早くから導入している老人施設である。
鉄筋3階建て。広い庭を所有(敷地面積約4500平方メートル)し、特別養護老人ホーム(定員60人)、通所介護サービス(同45人)、認知症通所介護サービス(同12人)などを運営している。