放射線が効きにくいのは…塊が大きく細胞分裂しないがん

公開日: 更新日:

 がんには放射線への感受性が高いものと低いものがある。高いのは細胞分裂を頻繁に行い、酸素濃度の高いがん。遺伝子情報が記載されているDNAは二重らせん構造で安定しているが、細胞分裂を行うときには、二重らせんがほどけて一本鎖になる。がん細胞のように頻繁に細胞分裂を起こしていると、不安定な状態で放射線を受ける可能性が高くなり、ダメージが大きくなる。

 酸素が豊富ながん細胞は活性酸素が多いため治療効果が高くなると考えられている。国際医療福祉大学病院内科学の一石英一郎教授が言う。

「がんの塊が小さいうちは細胞分裂が繰り返され、酸素も豊富です。そのためこの時期のがんは放射線感受性が高く、放射線治療の効果が高いとされています。逆にがんの塊が大きくなると、がんの塊の中心にあるがん細胞は低酸素状態となり、放射線感受性は低下していきます」

 その意味では、セミノーマ(精上皮腫)やウイルムス腫瘍(小児の腎臓がんの仲間)などは放射線の感受性は高いとされるが、骨肉腫や悪性黒色腫(メラノーマ)などは感受性が低いという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”