遺伝子が共通 コーヒーとたばこと心筋梗塞の意外な関係
「カフェインの代謝のスピードを決める酵素に影響を与える遺伝子が、CYP1A2(チトクローム450の多型のひとつ)です。いわゆる解毒遺伝子といわれ、外から入ってきた刺激物を解毒・分解します。この遺伝子が強い人はコーヒーのカフェインだけでなく、たばこのニコチンを強力に解毒・分解してくれるため、大量に飲んだり吸ったりしても、体に違和感を得ることが少ないのです」
一方で、CYP1A2遺伝子が強くない人はコーヒーを飲むと胸焼けがして胃がもたれる。大抵はたばこが苦手だ。
また、たばこを吸っているうちに、解毒・分解機能が高まることから、それまではコーヒーの代謝が遅くて、むしろコーヒーが苦手だったという人も、その解毒・分解機能が高まったせいで、コーヒー好きになるケースも少なくない。
また、コーヒーを1日4杯以上飲むと心筋梗塞リスクが高まるという研究があるが、肝臓にあるCYP1A2遺伝子を高活性型と低活性型に分けて改めて分析すると、コーヒーの大量摂取が心筋梗塞のリスクにつながるのは低活性型だけだとの報告もある。