腎細胞がんは常識が通じない いま知っておきたい4つのこと
■自覚症状なし
「早期では全く症状がなく、ほとんどが検診で発見。腹部超音波やCTスキャンで見つけます」
定期的な人間ドックや健康診断での尿検査、腹部超音波が必要。
■10年後も再発
ほかのがんの常識は、腎細胞がんに当てはまらない。
そのひとつが、手術後5年以上経過でも再発すること。多くのがんは手術後5年経過すると治癒したと判断されるが、腎細胞がんは違う。
「早期がんの再発は5年以降がほとんど。10年でも怪しく、再発する人が結構います。だからCTを1年に1回は撮らなくてはなりません」
ほかのがんであれば、再発を宣告されると絶望感に襲われるかもしれない。しかし、腎細胞がんは早期発見なら再発でも手術が可能で、またその後何年も異常なし、という場合が少なくない。
■複合免疫療法へ
早期の腎細胞がんでは、根治を目指して手術が行われる。それが不可能な進行がんには、かつては分子標的薬が使われた。しかし前述のように、今は複数の免疫チェックポイント阻害剤による「複合免疫療法」が行われ、今後は選択肢が増えていくとみられている。