わけもなく人によくぶつかる…こうなったら緑内障にご用心
前回、亡くなられた大橋巨泉さんの緑内障のお話をいたしましたが、この病気で苦しんでいる方は他にもおられます。
日本サッカー界のレジェンド釜本邦茂さんの実のお姉さんで、日本ブラインドサッカー協会元代表理事の釜本美佐子さん、フリーアナウンサーの生島ヒロシさんらです。
緑内障は中年になって最も注意すべき目の病気です。視神経に障害が起きて視野が徐々に狭くなります。最悪の場合は失明することがあり、失明原因のトップといわれています。40歳以上の成人の20人に1人は緑内障であることが知られています。しかもその8割は、自分が緑内障であることに気が付いていません。
釜本美佐子さんはこれまでにない目の痛みに襲われたことから、生島さんは目の検診で気づいたそうです。
緑内障の患者さんからよく聞くのは、診断される前はわけもなく人にぶつかったという話です。最近、隣の人に気づかずに腕が当たったり、歩いているときに物や人にぶつかることが増えた人は注意が必要です。
成人病の眼科検診でも以前は高血圧や糖尿病の網膜症を主に探していましたが、今は、緑内障を疑わせる「視神経乳頭陥凹拡大」の指摘が圧倒的に多いのです。