著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

水素水の評価は…ミトコンドリアを若返らせる方法はあるか

公開日: 更新日:

 ヒトの体は37兆個の細胞で構成されています。その細胞一つ一つに「ミトコンドリア」と呼ばれる数百から数千のエネルギー工場があります。活性酸素は主にそこでつくられます。そのため酸化の影響をもっとも受けやすいのもミトコンドリアです。しかも細胞膜と同じように、不飽和脂肪酸をたっぷり含んだ脂質膜で覆われているのです。そこでミトコンドリアの内外には、活性酸素を無力化する「抗酸化酵素」が豊富に配備されています。

 抗酸化酵素の量、つまり「抗酸化力」は、成長とともに増え、20歳前後でピークに達します。しかし、それ以降は年齢とともに減少していきます。それに伴ってミトコンドリアの劣化が進み、体力や基礎代謝の低下という形で表れてくるのです。多くの人が30歳を過ぎるころから太り始めるのも、ミトコンドリアの劣化が原因のひとつです。また高齢者のサルコやフレイルも、同様の理由で進行すると考えられています。

 そのため最近では「ミトコンドリア活」などといった話も出てきています。適度な運動でミトコンドリアが活性化できるとか、鍼やお灸が効くとか、根拠の薄い話がネットや健康雑誌などに散乱しています。

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