糖尿病の専門医が警鐘「健康にいいから食べる」の落とし穴
ヘモグロビンA1cが急に高くなった患者さんもヨーグルトは無糖でしたが、手作りのみかんジャムをのせて召し上がっていました。「みかんにはビタミンCが多くて、免疫力を高めて風邪予防にいいって聞いたので!最初は何も入れていなかったのですが……」と。「無糖ヨーグルトにプラスみかんジャム」を毎日大きなおわんに山盛り食べていたら、明らかにカロリーオーバーです。乳酸菌効果や免疫力アップといったメリットを享受する前に、デメリットの影響を受ける。すぐにやめてもらいました。
ヨーグルトを一例に挙げましたが、これはほかの“健康にいい”と言われる食材においても同様のことが当てはまります。何かをプラスするなら、全体の摂取カロリーや糖質、脂質、タンパク質などのバランスを見て、何かを減らす。特にスナックなどの間食を減らす。これが最低限やっていただきたいことです。
■間違った食習慣が「負の遺産に」
そもそも“健康にいい”食品にすぐに飛びつく人は、栄養に関して正しい知識が乏しいようにも感じます。特定の食品を食べて病気を治せればいいですが、そういった食品はありません。