寿命に関係?「高齢者ほど耳が大きい」に対する3つの解釈
今から20年ほど前ですが、イギリス医師会雑誌に「高齢者ほど耳が大きい」という研究結果が報告されました。それに反応して、イギリスと同じように調査して、日本人も同様であるという報告をしたことがあります。この結果も前回お話しした「高齢者で炭水化物の摂取割合が高い」という研究と同様にさまざまな解釈をしてみましょう。
まずひとつの解釈は、「昔の人ほど炭水化物の摂取が多い」というのと同様、「昔の人ほど耳が大きかった」というものです。しかし、これはあまりありそうなことには思われません。もちろんそれは私の見通しに過ぎませんから、本当のところは栄養素の例と同じく仮説のレベルです。
もうひとつの解釈は、「加齢によって炭水化物の摂取割合が少なくなる」というように、「加齢によって耳が大きくなる」というものです。耳は縦にぶら下がっていますから、重力の影響で耳たぶが徐々に下にぶら下がり、全体の長さが大きくなるというのはいかにもありそうです。
さらにもうひとつは、「炭水化物摂取割合の多い人が長生きする」と考えたように、「耳の大きい人が長生きする」という解釈です。