著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

寿命に関係?「高齢者ほど耳が大きい」に対する3つの解釈

公開日: 更新日:

 今から20年ほど前ですが、イギリス医師会雑誌に「高齢者ほど耳が大きい」という研究結果が報告されました。それに反応して、イギリスと同じように調査して、日本人も同様であるという報告をしたことがあります。この結果も前回お話しした「高齢者で炭水化物の摂取割合が高い」という研究と同様にさまざまな解釈をしてみましょう。

 まずひとつの解釈は、「昔の人ほど炭水化物の摂取が多い」というのと同様、「昔の人ほど耳が大きかった」というものです。しかし、これはあまりありそうなことには思われません。もちろんそれは私の見通しに過ぎませんから、本当のところは栄養素の例と同じく仮説のレベルです。

 もうひとつの解釈は、「加齢によって炭水化物の摂取割合が少なくなる」というように、「加齢によって耳が大きくなる」というものです。耳は縦にぶら下がっていますから、重力の影響で耳たぶが徐々に下にぶら下がり、全体の長さが大きくなるというのはいかにもありそうです。

 さらにもうひとつは、「炭水化物摂取割合の多い人が長生きする」と考えたように、「耳の大きい人が長生きする」という解釈です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動