【耳】ヘッドホン難聴に要注意 11億人の若者に難聴リスク
ロックコンサートやクラブなどで耳が痛いと感じるほどの大音量を聴いた後、「ツーン」という耳鳴りとともに聞こえが悪くなった経験をしたことがある人は多いはず。これも一過性の音響外傷だが、難聴の程度が軽ければ、時間が経てば有毛細胞は修復されて元に戻る。しかし、やっかいなことに、一度障害されてダメになった有毛細胞は、いまの医学では治すことができない。聞こえの悪さや、耳鳴りが一生残ってしまうという。
「コンサートなどのイベントに出掛けるときは、音を軽減させるスポンジ製などの耳栓を持っていくのがいいでしょう。耳が痛いと感じたら、難聴になる危険信号です。その後、翌日になっても耳の痛みや耳鳴り、耳閉感などの症状が続いているようなら受診するべきです」(八木部長)
ただし、明らかな大音量でなくても音響外傷を起こすこともある。それがWHOが懸念しているスマートフォンなどの携帯機器でヘッドホンやイヤホンを介して起こる音響外傷。いわゆる「ヘッドホン難聴」だ。耳鼻咽喉科・日本橋大河原クリニック(東京都中央区)の大河原大次院長がこう警告する。