体にやさしい新しいがん治療「光免疫療法」の仕組みと値段

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 今回の承認では、この抗体のひとつと「IR700」という、この治療法のために開発された薬剤を使用。がん表面に出ているEGFRをターゲットに、がんだけを選択的に壊していく手法だ。抗体を替えると、頭頚部のほか皮膚、卵巣、乳房、肺などもっと多種類のがんをカバーする。この新たな分類では、同じ臓器にできた腫瘍であっても出ている抗原はさまざま。例えば乳がんといっても抗原の種類はEGFR、HER2、CD44などいくつも種類がある。

「同じ部位なのに、たちまち転移するがんと、進行が遅く悪さをしないがんがあるのは抗原の違いにもよります。また1つの腫瘍に2種類の抗原が出ているタイプも。固形がんであれば約8~9割に何らかの抗原が現れている。ゆくゆくは他の抗原でも薬剤を開発し、8~9割のがん治療が可能になるということです」

■まずは手術不能の頭頚部がんが対象

 この治療の特徴は「選択制」の高さと「二段構え」であること。そして何より近赤外光と薬剤は人体にほぼ無害であるという点だ。

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